1. 心理的安全性は遂行責任とセットが必須
心理的安全性を高めることは、チーム運営の基盤となるが、それだけでは成果に結びつかない。心理的安全性の施策に加えて、メンバーに遂行責任を課すことが重要。
- チームの目標を個人の目標に適切に落とし込む
- 遂行責任が果たされるか、適切なタイミングでフィードバックを行う
- 経験不足のメンバーには具体的なフィードバックを強化し、遂行責任の意識を育てる
2. 多様性に満ちたメンバーには「共有の目標」と「制約条件」が必須
多様なバックグラウンドを持つチームは、異なる意見が生まれる強みがある一方で、まとまりを欠くことがある。そのため、プロジェクトの開始時に以下を明確にする。
- 「何を目的にプロジェクトがあるのか?」ありたい姿・現状・GAP・GOALの設定
- 「いつまでに? どのくらいの予算で? 誰が担当する?」といった制約条件の明確化
これにより、方向性を統一し、チームを一つにまとめることができる。
3. 日報の解像度を高める仕組みづくり
日報は、単なる記録ではなく、次のアクションに活かすためのツールとする。
- フォーマットの統一
- 目的とGOAL
- 実施内容
- 結果
- 埋まらなかったGAP・新たなGAP
- GAPに対するNEXT ACTION
これにより、日々の業務がより具体的になり、チーム内の情報共有がスムーズになる。
4. 未経験の現場にきたマネージャーがするべきこと
未経験の現場で成果を出すためには、まず現場を深く理解することが必要。
- 最初の1ヶ月は現場の解像度を高めることに集中
- 先入観を捨て、素人目線で多くの質問をする
- 可能な限りメンバーの話を聞き、現場の状況を把握する
これにより、的確なマネジメントの土台を築くことができる。
5. 部下から「伸び悩んでいる」と相談されたときの対応
成長の停滞期は誰にでも訪れる。その際には、以下の対応が有効。
- 成長を実感させるために具体的なエピソードを交えてフィードバック
- 「成長には停滞期が必要であり、焦る必要はない」と伝える
- 菊池雄星の言葉を紹介する
「努力はひらめくためにするもの。少しずつ上手くなるのではなく、コツを掴むと一気に上手くなる。そのチャンスは多く練習した方が増える。成功するきっかけを掴むためで、そのチャンスは100回練習するよりも1000回練習した方が多くなる。努力はひらめくためにするんです。」
このように伝えることで、部下のモチベーションを維持しながら成長を促すことができる。
まとめ チーム運営において、心理的安全性や多様性の活用、明確なフィードバックと遂行責任、現場理解の徹底、停滞期の乗り越え方といった視点を持つことが、成果を最大化するカギとなる。
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