仕事を依頼する際のポイント
1. 目的とGOALを明確に示す
仕事を依頼する際は、単なる手段ではなく、本質的な目的を明確に伝えることが重要。
NG例:「〇〇な講演会を企画してほしい」→ 講演会を開くことが目的になってしまう。
OK例:「~のために〇〇な講演会を企画してほしい」→ 本質的な目的をブレさせない。
依頼する側がしっかりグリップし、手段が目的化しないよう注意が必要。手段が目的化すると、単にタスクをこなすだけになり、本来の意図が薄れてしまう。
2. 進捗確認は最低限の手法
タスクの進捗を都度確認することで、方向性がズレないようにする。
- 「今どの段階?」「懸念はある?」と聞くのは基本的な管理手法だが、新人レベル。
- ”やらされ仕事”になってしまうと、やることだけに終わり、手段がGOALになってしまう。
- 重要なのは、主体的に考えさせること。 単に「講演会の進捗どう?」と聞くのではなく、「あの講演会進めてもられつあるやん?いまどんな課題がある?」「今回の講演会は招聘するにあたって何か工夫をしている?」など、思考を促す質問を投げかける。
3. 仕事をワクワクさせる
仕事を依頼する際には、「仕事の価値を伝える」 ことが重要。
- 全体の中での位置付けを示す:「この仕事がないと、こういう影響が出る」
- 成功した場合のメリットを示す:「うまくいけば、〇〇の面で良い影響があり、結果的に〇〇さんにもプラスになる」
- 依頼の仕方を工夫する:「この仕事は単なる作業ではなく、〇〇のために重要なステップなんだよ」と伝えることで、受け手のモチベーションを高める。
人は、自分でやりたいタスクなら主体的に動くが、本来やりたくないタスクは最小限で済ませたいという心理が働く。そのため、意識を向けさせるコミュニケーションが必要。
- 数字に意識がない場合:「今日の売上は?」「着地見込みは?」と積極的に数字を意識させる。
- ワクワクする依頼をするには:過去に部下がワクワクした経験をストックし、それを活かして適材適所の仕事を依頼する。例えば、チーム医療講演会を企画運営した時に、人と人を繋げる指導箋とにワクワクした経験がある部下には、他のエリアでニーズがあれば、そこでの成功体験ややり方をレクチャーさせる、など
4. 業務・仕事・趣味の考え方
全ての仕事がワクワクするものではない。そのため、仕事の捉え方を整理する。
- 業務=やらなければいけないこと → 最速で効率的に終わらせる。
- 例:報告、経費精算、事務手続き。
- コツ:「どうやったら楽しくできるか?」前回より早く終わらせる仕組みを作る。
- 仕事=会社からのミッション → いかに面白くするかが鍵。
- 例:営業なら任されたエリアにおける数字目標の達成。
- 面白くする工夫:「新しい業務に挑戦し、自己成長を感じる」「人とのつながりを増やす」「この活動が再現性あるのか?」「新しいやり方を試せるか?」など試行錯誤。
- 趣味=社会貢献や「〇〇さんのために何かしてあげたい」などの自分が自分に課しているミッション。
- 趣味を楽しみたいなら、業務・仕事を早く終わらせる必要がある。
- 仕事の後にやりたいことがあるなら、そのモチベーションを仕事の効率化に繋げる。
5. 興味がない仕事へのアプローチ
部下が〇〇の仕事に興味がない場合、以下のアプローチを取る。
- そもそもその仕事の意味を理解していない可能性がある → なぜ興味がないのかを探る。
- 意識がないだけの部下 → まずは意識を持たせる。
- 「この仕事、どう思う?」「やってみてどんな気づきがある?」と問いかける。
- 数字に意識がない場合:「数字はどうなの?」「今日の売上は?」「着地見込みは?」と数字に意識を向けるコミュニケーションを取る。
- 意識はあるが興味がわかない部下 → 「これはマストのタスク」と伝える。
- D2タスク(やる気も知識も低い状態→高支援と高指示=手厚いサポート+承認してモチベーションを上げる)としてフォローしつつ、「やりたいことがあるなら、まずはこれを片付けよう」と促す。
- 興味が湧かない理由を明確にし、それを取り除く工夫をする。(プライベートの可能性も考慮する)
仕事の依頼の仕方一つで、部下のモチベーションやパフォーマンスが変わる。目的を明確にし、仕事の価値を伝え、ワクワクさせることで、より良いチームマネジメントが可能になる。
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