実体験

課長になるための思考トレーニング①

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はじめに

課長(マネージャー)試験において、重要なのは「一貫した軸=価値観」を持つことです。特に、

これらの場面で、判断がぶれないことが求められます。

そこで、意思決定力を鍛えるために、「究極の2択」を用いたトレーニングを実施しました。


究極の2択と回答

1. チームの成果 vs. 部下の成長

問題

部下の成長のために、あえて成果が少し落ちる可能性がある業務を任せるか? それとも、確実に成果が出る方法を指示して、部下の経験値を積む機会を減らしてでも成功を優先するか?

回答

  • 確実に成果が出る方法を指示する(後者)
  • 成果を出すこと自体が成長につながる
  • 成功体験 = 成長 と考えている
  • 後で取り返せる範囲なら、まずは成功を経験させる

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✅ 一貫性があり、成果を最優先するスタンスが明確 ⚠ 「成功体験=成長」は正しいが、時には失敗から学ぶ成長の方が大きいこともある 👉 成功だけでなく、挑戦機会も意図的に作る視点を持つとさらに良い→取り返しのないリスクでなければ、挑戦させることもあり


2. エースに頼る vs. チーム全体を底上げ

問題

今期の数字を達成するために、エース社員に負担をかけてでも成果を出すか? それとも、長期的な組織力のために、チーム全体の底上げを優先するか?

回答

  • エースに負担をかけて成果を出す(前者)
  • その得られた結果をエースから他のチーム員に還元する
  • 短期成果を優先しながら、後で底上げを目指す

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✅ 短期成果と長期成長のバランスを考えている ⚠ エースに過度な負担をかけることで、モチベーション低下や離脱リスクがある 👉 次のエース候補を育成する視点も持つと、よりバランスの取れた戦略になる→次のエース候補を身近に配置してみて学ばせる


3. 会社の方針 vs. 自分の信念

問題

会社の方針に従えば無難だが、自分の信念とは明らかにズレている判断を求められた場合、どうするか?

回答

  • 妥協点を探る
  • 会社の意向ギリギリの範囲で、自分の信念を許容範囲まで広げる
  • どうしても譲れない場合は、信念を押し殺して出世を目指し、いつか会社の信念を変える

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✅ 現実的で、戦略的な思考ができている ⚠ 「信念を押し殺して出世する」間に、自分の価値観が変わるリスクも考慮すべき 👉 現状の立場で、少しずつ変革できることを見つけるアプローチも有効

4. 短期成果 vs. 長期成長

問題

短期間で成果を出すために、リソースを集中的に投下し、すぐに結果を出すか? それとも、持続的な成長を狙って、今は成果が出なくても我慢するか?

回答

  • 短期成果を優先(前者)
  • 時間的制約を意識し、大きな機会損失を防ぐ
  • 成長は結果論。まずは成果を出し、後から振り返る

フィードバック

✅ 成果を重視する視点が明確で、マネジメントの基本ができている ⚠ 短期成果だけにこだわると、長期的なチームの成長機会を損なうリスクがある 👉 短期成果と並行して、フィードバックの時間を設けるとバランスが取れる→短期成果の積み上げで、持続的成長に繋げる


5. 部下の意見尊重 vs. 厳しく指導

問題

部下が明らかに間違った判断をしようとしているとき、どう対応するか?

回答

  • リカバリー可能かつ、意図を持った上での行動ならそのままやらせる
  • リカバリー不可なら止める
  • 失敗=成功に一歩近づく経験と捉え、内発的な成長につなげる

フィードバック

✅ 明確な判断基準があり、成長機会を考慮している ⚠ 「リカバリー不可」の基準を具体的に定めるとより明確になる 👉 顧客や会社の信頼を損なうものは不可、単なる数字の上下なら挑戦OKなど、判断基準を整理するとさらに良い→リカバリーの言語化


まとめ

✅ 「成果最優先 × 成功体験を積ませる × リスク管理を意識」という軸が一貫している

さらに強化すべきポイント

  • 「短期成果 vs. 長期成長」のバランスを意識する
  • 「エース活用」のリスクを考慮し、次世代の育成も並行する
  • 「リカバリー不可」の基準を明確にしておく

経営・組織全体の視点を少し加えると、さらに説得力が増す

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